pink heart様より頂いた小説です☆
クレフさん初描き。
OVAの大人クレフを目指しましたが無理でした。しょぼん↓
私的には、レイアースのキャラの中でクレフさんが一番の美人さんだと思います!w
続きからどうぞ~。 『CLAMP学園生徒会≪フェ風編≫』第二話②
生徒会室を出たフウとウミ。
フウは無言で歩いて行く。自分でも気付かぬ内にどんどん歩調が速くなって行く。その後を小走りでウミは追いかけていた。
フウを追いかけながらウミは誓った…
“フウを本気で怒らせないようにしよう…”、と。
どんどんフウとの距離が開いていくので、ウミは「フウ!!」と名前を呼び掛けたが反応がない。
「フウってば!!!」今度は少し強めの口調で呼び掛けた。
二度目の呼び掛けに気付いて我に返るフウ。フウは歩くのを止めてウミの方を振り返った。
「す、すみません…私ってば…」
「いや、別に良いんだけどね…」そしてウミが話始めた。
「フウって前からそうだったけど、いつも一人で悩んで考えて解決しちゃうんだもん」拗ねた口調で言ったウミの言葉にフウは申し訳なさそうに俯く。
「ちゃんと思っている事、教えて」今度は優しい口調で言ったウミにフウは顔を上げてウミを見た。フウと目が合ったウミは「親友なんだから!」とウインクをした。この言葉にフウは心強さを感じて本音を話し始めた。
「私は…」呟く様に話始めようとするフウにウミは「ん?」と優しく相槌を打つ。
「私は…近くに居るだけで良いと思っていたのですが…」言葉を選びながらゆっくり話すフウの言葉を黙って聞くウミ。
「でも、実際…私の事を“物好き”なんて言われて…私の事を恋愛対象として見て頂けていないのだと思うと…」
フウは涙を堪えてニコッと笑い言葉を締めくくった。
「正直…淋しいです…」
「フウ…」
悲しげに俯くフウ。そんなフウの右の頬をウミは軽く抓った。
驚いて顔を上げるフウ。
「い、痛ひですわ…ウミひゃん…」抓られているせいで上手に話せないフウ。
「泣きなさい!」
「え…?」
「泣くのを我慢しないで泣きなさい!すっきりするから!」
「でも…」
「良いから!」そしてウミはフウの頬から手を離す。
「フェリオと言い合ってへこんだ時、そうやって泣くの我慢してたんでしょ?」
ウミの優しい口調と視線でフウはついに堪えていた涙が出て来てしまった。フウは泣く事はあまりなかった。泣くとそれが本当だったかの様に実感させられる様で…。フウは手の平で顔を覆って話始めた。
「本人の前で泣いてしまうと、困らせて…傍に居られなくなってしまうし…」
「うん…」
「いつも喧嘩ばかりして嫌いと思えたら良いのですが…」
ウミはフウの背中をさすってあげながら話を聞く。
そしてフウは顔を覆っていた手の平を離して顔を上げた。
右目からこぼれ落ちそうな涙を人差し指で拭いてニコッと笑った。
「何で…あの人じゃなきゃダメなんでしょうね?」
黙って話を聞いていたウミが口を開く。
「…人を好きになるってそんなものじゃない?」
ウミの言葉を聞いてフウは一瞬考える。
「…ウミさんもクレフ先輩でなくてはならない理由がお分かりにならないと…?」
急に自分の話を振られて顔を真っ赤に染めるウミ。涙目で自分を見つめてくるフウの視線に耐えかねてウミをフイっとそっぽ向く。

「わ、私の事はどうでも良いのよ!!それよりも……フウをこんなにも悲しませるフェリオをギャフンと言わせたいわ…!!」
「いえ、私は別に…」フウの制止の言葉に耳を貸さずに話を進めようとするウミ。
「何か良いアイディアないかしら…」
「変な事を企まないで下さいね?」
「いや~ね!人聞きが悪い!さ、もう今日は帰りましょう!」
すっかり涙が止まったフウ。ウミの前で泣けて、本音を話せてフウはスッキリした。
「ウミさん、泣かせてくれてありがとうございました」
笑顔でお礼を言うフウにウミはニコッと笑って言った。
「どういたしまして」
③へ続く
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